*アロマテラピーの歴史*

**キーワード**

1 紀元前

  古代エジプト、ミイラ、薫香、浸剤、宗教儀式、古代ギリシャ、ヒポクラテス、

  アリストテレス、テオフラストス、『植物誌』、東方三賢人、

  ソロモン王とシバの女王

  リグ・ヴェーダ、アーユルヴェーダ、本草書

 

2 紀元後〜中世

  プリニウス、『博物誌』、ディオスコリデス、『マテリア・メディカ』、

  ガレノス、コールドクリーム、動物の解剖、アレキサンダー大王、東方遠征、

  クレオパトラ、ナルドの香油、イブン・シーナ、サレルノ医科大学、

  ハンガリー王妃の水、ケルンの水、グラース

 

3 近世〜現代

  ハーバリスト、ジョン・ジェラード、ジョン・パーキンソン、

  ニコラス・カルペパー、ジャン・バルネ、ガッティとカヨラ、

  マルグリット・モーリー、ロバート・ティスランド、鳥居鎮夫

 

 

 

**古代のポイント**

 古代は出題頻度が高いので、著書名、著者名、功績などしっかりと覚えましょう

  1. 医学の父と呼ばれたヒポクラテスは呪術的手法を退け、西洋医学の基礎を築く。
  2. 東方三賢人がイエス・キリストの誕生の際に献上したのは黄金、没薬(ミルラ)、乳香(フランキンセンス)。新約聖書。
  3. ソロモン王とシバの女王の逸話は旧約聖書。シバの女王がソロモン王を訪問する際に携えていったのは、黄金、宝石、乳香、白檀(サンダルウッド)など。
  4. テオフラストス『植物誌』。植物学の祖。古代ギリシャの哲学者。
  5. アーユルヴェーダは世界最古の医哲学。インドの伝統療法。『リグ・ヴェーダ』は神々への賛歌集。
  6. 本草書は薬学の書。『神農本草経』は中国最古の本草書。
  7. プリニウス『博物誌』。博物学の祖。
  8. ディオスコリデス『薬物誌(マテリア・メディカ)』。ウィーン写本は512年ビザンツ帝国の皇女に献上されたもの。
  9. ガレノスはコールドクリームの創始者。動物の解剖を行った。
  10. アレキサンダー大王の東方遠征により東西交易が盛んとなる。ヘレニズム文化。
  11. クレオパトラはバラの香料が好き。プトレマイオス朝最後の王妃。
  12. ナルドの香油はイエスの埋葬の準備に使われた。

 

 


**中世のポイント**

 

  1. イブン・シーナは精油の蒸留技術を確立した、アラビアの医学者・哲学者。アリストテレス哲学を修得。著書『医学典範(カノン)』。
  2. ヒポクラテスの町と呼ばれたイタリアの港町サレルノにサレルノ医科大学が設立され、シチリア王によって医師の試験制度が行われる。
  3. ハンガリー王妃の水は修道院の僧が手足が痛む王妃のために作った、ローズマリーが主原料の痛み止めの薬。
  4. イタリア人フェミニスがドイツの町ケルンで作った「オーアドミラブル」が好評を博し、「ケルンの水」と呼ばれるようになる。最古の香水で胃薬の役割もあり、フランス語にすると「オーデコロン」となる。
  5. ルイ14世が皮手袋職人をイタリアからグラースに移住させた。グラースは香水産業の中心となる。

 


**近世〜現代のポイント**

  人名、著書名、功績をセットでしっかりと暗記しましょう。

  1. フランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセは実験中に負ったやけどをラベンダー精油で治療したことから精油の効果を見いだし、「アロマテラピー」を造語。
  2. イタリアの医師、ガッティとカヨラは柑橘系精油を研究し、うつ・神経症への効果を見いだしたが、これは世界初の神経科の臨床例である。
  3. フランスの軍医ジャン・バルネは第2次世界大戦とインドシナ戦争に従軍し、負傷者の治療に精油を利用した。科学的領域にとどまる。
  4. オーストリア出身のマルグリット・モーリーは、精油をオイルで希釈してマッサージすることを提唱、インド、チベット、中国の医学・哲学を研究し、イギリスのホリスティックアロマテラピーの基礎を築いた。’61年、シデスコ賞を受賞。
  5. 鳥居鎮夫は随伴性陰性変動(CNV)の研究
  6. 1996年4月日本アロマテラピー協会設立、2005年4月には社団法人アロマ環境協会となる。